自分で出来る蛇口からの水漏れ修理方法
しっかり締めたはずなのにポタポタ出てくる蛇口からの水漏れ。
これは水栓内のコマパッキンが傷んで、しっかりと栓ができなくなってしまったからです。
使用頻度で大きく変わりますが、写真のような回転ハンドルタイプだと、5年~10年ぐらいで漏れ出すことが多いようです。
そこで今回は傷んでしまったコマパッキンの交換方法をご紹介していきます。
使用する道具
まず使用する道具はこちらになります。
左からプラスドライバー、モンキーレンチ、プライヤーです。
モンキーレンチとプライヤーは水栓の形状でどちらか片方があれば作業できますが、これについては後述します。
モンキーレンチが使用できる場合は、一般家庭用の水栓サイズが呼び13なので、写真と同じ250mmか、それ以上の物を用意しましょう。
200mm以下の物だとナットが挟めないので緩めることができません。
そしてモンキーレンチが使用できない場合は、写真のようなアダプタ付きプライヤーがあるといろいろ使えて便利です。
交換するコマパッキン
続いて交換するコマパッキンはこちらです。
正確には黒いゴムの部分がコマパッキンで、金色の部分がコマ(ケレップ)と言います。
コマパッキン単体でも売っていますが、こちらの部品であればそのまま交換できるので手間が省けます。
ちなみに近くのホームセンターで購入しましたが、160円でした。
こちらは国内メーカーの水栓であればほとんどに使用できる物ですが、心配であれば使用中の水栓メーカーの物を購入しましょう。
そして形状もこれ1つではないので、できれば取り外した現物を持って買いに行くのが一番確実です。
コマパッキンの交換方法
それでは交換作業に入っていきましょう。
止水栓を閉める
まずは止水栓(元栓)を閉めて蛇口から水が出ない状態にします。
一般的には蛇口の下側についていますが、見当たらない場合は家に引き込まれている水道管の止水栓を閉めましょう。
写真の止水栓はシンク下にあってモンキーレンチで開閉できる物ですが、その他にもレバータイプであったり、回転ハンドルであったりといろいろな種類があります。
もし閉め方が分からないような止水栓であれば、確実な水道管の止水栓を閉めましょう。
そして止水栓を閉めたら必ず蛇口を開けて水が出ない事を確認してから作業を行って下さい。
ハンドルを取り外す
続いてハンドルを取り外します。
写真のようなハンドルであれば、まず中央のピンクや水色のカバーを外します。
水色のカバーをよく見ると、一部が凹んでいるのが分かりますでしょうか?
この部分に細いマイナスドライバーや、無ければ先の尖った物を差し込んで浮かすと簡単に外れます。
すると写真でもあるようにネジが出てきますので、プラスドライバーを使って左回しで緩めるとハンドルが外れます。
そしてこのハンドルには六角のアダプタ(金色の六角形の物)が付いていたので、これも外しておきましょう。
固着していて取れない場合は、モンキーレンチやプライヤーの平らな部分で軽く3回程度叩くと取れやすくなります。
カバーナット(丸形状)を外す
続いてカバーナット(グランドナット)を外していきますが、ここで前述したモンキーレンチとプライヤーは水栓の形状でどちらか片方があれば作業できますという部分に触れておきます。
こちらの水栓のカバーナットは丸形状なのでモンキーレンチは使用できません。
よってプライヤーが必要になります。
先に紹介したプライヤーは、先端部分の白いプラスチック(アダプタ)が取り外し可能になっていて、写真のように丸い物がしっかり挟める形状にもなります。
あまり強く握りしめるとカバーナットが変形してしまい水漏れの原因になるので、滑らない程度に加減しながら左回しで緩めましょう。
そして緩める力加減をある程度でいいので覚えておきましょう。
カバーナットが外れると三角パッキンが出てきます。
もしハンドル下部からも水が漏れている場合は、このパッキンも交換しておきましょう。
スピンドルを外す
いよいよ最終工程です。
といっても一番簡単なんですが(汗)。
スピンドルとはハンドルが付いていた芯の部分です。
ここは蛇口が開いている状態であれば、指でつまんで回せば取り外せます。
蛇口が閉まっている場合はハンドルを乗せて軽く開けてから回して取り外しましょう。
全部外れるとこんな感じです。
カバーナット(六角形状)を外す
では、カバーナットが六角形状の場合はどうなのか見てみましょう。
写真はすでにハンドルが取り外されていますが、この形状の物もセンターキャップを外し、ネジを左回しに緩めると取り外せます。
そして見えているのが六角形状のカバーナットです。
このタイプであればプライヤーは必要とせず、モンキーレンチだけで作業ができます。
このようにカバーナットの形状で使用する工具が異なるので注意しましょう。
と言っておきながら言うのもアレですが、今回使っているアダプタ付きプライヤーであれば六角形状でも外せちゃうんです。
お気付きかもしれませんが、アダプタを外すと丸い物をしっかり掴める形状に、アダプタを付けると六角形が掴める形状になるんです。
※アダプタの取り外しにはプラスドライバーNo.1(細いドライバー)が必要です
そしてカバーナットとの接触面がプラスチックなので表面にキズが入るのも防止できます。
という事で今回はプライヤーを使って外しました。
外し方はモンキーレンチでもプライヤーでも同じで、カバーナットを左回しで緩めると外れます。
そしてスピンドルも外すとこんな感じです。
同じように三角パッキンがあって、スピンドルの形状も同じでした。
コマパッキンの交換
それではコマパッキンを交換しましょう。
って、購入してきたコマパッキンの形をした物なんて見当たりませんが(汗)。
実はここにあるんです。
スピンドルの先端に差し込まれている物がコマパッキンです。(正確には黒いゴムの部分がコマパッキンで、金色の部分がコマです)
長年使っているとスピンドルに固着していますが、手で引っ張ると取り外せます。
このときゴム部分(黒い部分)を触ると手が黒くなってしまうことがあるので、ティッシュなどを巻いて引っ張りましょう。
どれだけ違うか比べてみました。
写真では分かりにくいですが、ゴムの接触面が少し凹んでいて全体的に硬化していました。
で、肝心の交換方法ですが、
中に落とし込みましょう(笑)。
スピンドルに差し込んでもすぐ抜けるので、この状態でスピンドルを取り付けます。
あとは外した手順の逆をすれば元通りですが、1点だけ注意を。
カバーナットの締め付けは緩めたときの力+αぐらいで締め付けて下さい。
緩くても締め過ぎても水漏れの原因になります。
まとめ
コマパッキンの形状に注意して、きちんと止水栓さえ閉めていれば作業自体は難しくありません。
ですが、メーカーによっては全く違う形状をしている物もあるかもしれないので、交換にあたって不安要素がある場合はプロに任せた方がいいかもしれません。