車のボディ表面がザラザラになる原因とねんどクリーナーを使った落とし方
洗車をしていて「ボディ表面が何だかザラザラしている」なんて思ったことありませんか?
擦っても取れないし、クロスで拭き上げていると引っ掛かるし、白い車だと洗車後なのに黒や茶色の点々が残っているのが気になってしまいます。
しかしながらこのザラザラ、普通にシャンプー洗車した程度では落とすことができません。
かといって、そのまま放置しておくと塗装が劣化してしまう恐れもあります。
ではどうすれば落とすことができるのでしょうか。
ザラザラの正体
まずこのザラザラの正体ですが、おそらくは鉄粉でしょう。
鉄粉は風に舞って飛んできたり、雨天時にタイヤから巻き上げられた水しぶきに含まれていたりしてボディに付着してしまいます。
そしてそのまま放置しておくと、写真のように黒や茶色の点々が目立ってくるようになり、付着した鉄分の酸化と共に塗装を劣化させていってしまいます。
鉄を扱うような工業地帯の近くに駐車していると、このようになりやすいですね(涙)。
そして私の経験では鉄粉ではなく、なんと塗料だったことがありました。
リフォームによる外壁の塗装や、屋外で吹き付け塗装を行っている事業所の近くに駐車していると、塗料が飛散しており付着してしまいます。
この場合も同じようにザラザラしますが、ガラス面もボディと同様にザラザラします。
しかも黒い樹脂部分には、飛んできたであろう塗料が点々と付いていたりします(涙)。
ですので、症状がボディの塗装面だけな場合は鉄粉、全体的な場合は塗料が付着していると経験上思っています。
ザラザラを落とす方法
ではどうすればこの鉄粉や塗料を落とすことができるのでしょうか。
付着した鉄粉を落とす道具
鉄粉や虫の付着を取り除くのによく用いられるのはねんどクリーナーで、通称「ねんど」と呼ばれる物です。
コーティングする際の下地処理にもよく使われます。
いろんなメーカーから出ているので購入する際に迷いますが、今回手持ちのねんどを2つ後述していますので参考にしてみてください。
付着した塗料を落とす道具
鉄粉を落とすにはねんどを使用しますが、付着した塗料はねんどではなかなか落としきれません。
そこで使用するのがコンパウンドです。
コンパウンドは塗装面に付着した汚れを落としたり、キズを目立たなくするのに使用します。
使い方はこちらの記事にありますので参考にしてみてください。
ねんどクリーナーの比較と使い方
まずは手持ちのねんどを紹介します。
こちらはオカモト産業のねんどクリーナーです。
ノーコンパウンドでコーティング施工車にも使えるやわらかいねんどです。
しかし長らく使用してきたので、買った当初の白さがなくなって黒ずんできました。
そこで今回新しくこちらを購入してみました。
こちらはミラリードのねんどクリーナーです。
こちらも同じくノーコンパウンドでコーティング施工車にも使えるやわらかいねんどですが、なんと専用ケース付きです。
ねんどってケースに入れておかないと、いろんな所にペタペタくっついて大変なことになるんですよね(汗)。
ちなみに片付け方はこんな感じで、付属のフィルムに包んでケースに入れます。
それでは少し比較してみましょう。
まずは大きさから。
若干ですが白い方が大きいです。
1.2倍ぐらいでしょうか。
続いてやわらかさ。
先程の写真の状態(ケースから出して1度もこねていない状態)からびよ~んと伸ばしてみました。
外気温20℃ぐらいでしたが、全く同じように伸びました。
それでは実際に使ってみましょう。
使い方は簡単で、まず通常の洗車をして汚れを落とします。
その後、濡れた状態のところにねんどをボディの上を滑らすようにして施工していきます。
この時、水を切らしたり力を入れて擦ったりするとキズの原因になるので注意しましょう。
可能ならば常時水をかけながら、ボディの上をねんどがスケートするイメージで施工するとキズの心配も少なくなるでしょう。
では実際に鉄粉の付着したボディにねんどを使用するとどんな風になるのか。
白いねんどだと一目瞭然ですね。
鉄粉が酸化して酸化鉄(いわゆるサビ)となり塗装面に付着しているので、ねんどが褐色になっていきます。
そしてねんどの表面がこのように汚れてきたら、この面を内側にしてたたみ、程良い大きさまで広げて施工する、といった作業を繰り返していきます。
ちなみに新しく購入した方は汚れてくるとこんな感じです。
若干オレンジ色っぽくなっているのがわかってもらえるでしょうか(汗)。
しかし、作業のしやすさや鉄粉の落ち具合は全くと言っていい程同じに感じました。
では施工前と施工後の写真を比べてみましょう。
付着している黒い点々がほとんどなくなっていますね。
施工後も変わらず薄っすら残っているのは飛び石などによるキズだと思います。
やっぱりここまで目に見えて鉄粉が取れていると、クロスで拭いたときのザラザラした感じはなくなり、コーティングしたときのツルツル感が戻ってきました。
まとめ
今回紹介したねんどクリーナーは2つともノーコンパウンドでしたが、コンパウンド入りの物もあり、こちらはコーティング施工車に使用するとコーティングまで落としてしまいますが、落とせるスピードは断然早くなります。
車の大きさや汚れ具合などにもよりますが、施工時間は1時間~程度かかると思いますので、コーティングまでのセットで考えている方はコンパウンド入りもいいかもしれません。