傷んだ革製品を市販のクリームで手入れする方法
見ての通りボロボロになったレザーベルトです。
本来ならこうなる前にきちんと手入れをしないといけないのでしょうが、使いっぱなしだとこんなになってしまいます。
では、ここまで傷んだレザーをどこまで補修できるのか。
さっそくやってみましょう。
床面仕上剤とデリケートクリーム
今回使用したのは、床面・コバの仕上剤であるトコノールと、革専用保湿・栄養クリームのM.モゥブレィ・デリケートクリーム(ニュートラル)です。
これら2つをいらなくなったタオルを使って塗布していきます。
トコノールで床面とコバを仕上げる
まずはトコノールを使って床面から仕上げてみます。
ちなみに床面とは革の裏面(ざらざらして毛羽立っている面)のことで、コバとは革の断面のことです。
トコノールはこんな感じですが、見た目もニオイも少し水で溶いた木工用ボンドみたいです(笑)。
これをタオルで塗布していくんですが、半乾きのときにガラス板で磨くと説明があります。
ですがこれ、なかなかのスピードで乾いていくんですよね(汗)。
まるで速乾性の木工・・・(爆)
なのでたっぷりめに塗って半透明になってきたかなってところで、手元にあったガラス瓶のデリケートクリームで磨きました(笑)。
磨くと言ってもゴシゴシするのではなく表面を撫でる感じですね。
床面のみ完了したのがこちらです。
白く毛羽立っていたのが無くなり、艶っぽくなりました。
続いてコバも同じようにタオルで塗布後、半乾きのときにデリケートクリームの瓶底で磨きました。
コバの塗布前と塗布後を比べるとこんな感じです。
革の断面が毛羽立っていたのがキレイに整っています。
トコノールを使って仕上げるだけでもかなり見違えてきました。
M.モゥブレィ・デリケートクリームで表面を仕上げる
では続いてデリケートクリームを使って表面を仕上げていきましょう。
変形して硬化した部分が少しでも直るといいんですが。
デリケートクリームはこんな感じの半透明でサラッとした乳液状のものです。
ニオイは化粧品と軟膏を混ぜたような、それでいてどこかで匂ったことのあるような、なかなか表現しづらいニオイです。
私は特に嫌なニオイではないですが、合わない人もいるかもしれません。
そしてこのクリームも塗る傍から乾くと言うか、染み込んでいるんでしょうね。
写真でも分かると思いますが、塗り始めの左の方はもう染み込んでしまっています。
なので割と色ムラのことは考えずベタベタに塗っていき、水分を含んで柔らかくなってきた辺りで塗布を止め、手でほぐすような感じで形を整えてみました。
そして仕上ったのがこちらです。
塗布中の物と比較してみました。
表面のひび割れは幾分マシになっていますが、やはり変形した部分は戻りませんでした。
完成した全形はこちらです。
施工前の物と比較するとこのようになります。
最初の状態から比べるとかなり補修できているんではないでしょうか。
そして手に取った感じも、ゴワゴワ感が無くなってしなやかになっています。
まとめ
一番気になっていた変形箇所をほとんど直せなかったのが残念です。
やはりこうなる前にきちんとした手入れをしなくてはいけませんね。
そして今回使用した2つのクリームでそこそこのケアはできそうですが、革にはいろんな種類があるので購入の際はきちんとご確認ください。